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神谷町RPAブログ

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RPA 2.0(日本はたぶん、いま2周目)

たまには技術的な話から離れて、業界の状況など管見したいと思います。

あ、あまり小難しい話をするつもりはないです。そもそもできないしね…

なお、すべて日本での話です。
海外のことは、あんまし知らないからね!

 

RPA 0.0(黎明期/~2015年)

RPA…といっても、この当時、日本でRPAという言葉を使っていた人は、ほとんどいなかったと思います。

私が初めて目にしたのは2014年頃ですが、その際は確かロボット、ロボットツールとか言われていたように記憶しています。

ちなみに当時の印象は、Webテストツール(Seleniumとか)の亜種みたいな位置づけで、妙なツールを使って、妙なことをしているなぁ…という印象でした(本当にすいませんでした)。

今になって、いろいろな人から話を聞くと、2000年代から日本でRPAツールを入れて、本番運用していた企業もいくつかあったようです。しかしながら、まさにRPA 0.0という感じで、RPAというワードでの認知度は0に近かった…そんな時代だと思います。

私の記憶が確かなら、この頃って、確かスクロールさせるためにブラウザのスクロールバーの下ボタンを連打したりしてましたよね。。いま思うと、隔世の感があるなぁ。

 

RPA 1.0(草創期/2016年~2018年初頭)

日本では、この辺りからRPAというキーワードで導入が広がったように感じています。

コンサル会社から情報を仕入れて、導入を試みた企業が多いのではないでしょうか。

意識高い感じでいうと、まさにキャズムでいうアーリーアダプターな感じです。

パイロット的に始めたにもかかわらず、予想以上に成功した方たちが多かったと思います。

一方で、Blue Prismを含む海外製のRPA製品は、UIもドキュメントも英語だし、情報は少ないしで、限られた人にしか使いこなせなかった時代だと思います。

 

RPA 2.0(成長期?混乱期?/2018年春~)

いま現在ですね。

既に多くの企業がRPAの導入にチャレンジし始めており、RPA製品に触ったこともなければ、話も聞いたことがないという会社はほとんどいない、と思います。

既に1周はしていて、RPA 2.0という文字が示す通り、まさに2周目です。

ただ、一方で、大規模に導入して大きな効果を実現した企業は、依然として少ないのではないでしょうか。

最近、強く感じるのは、爆発的に広がっているように思いますが、一方で、少し歪みも出てきているように感じています。

そのほとんどが、企業内での管理・統治に関連したものではないでしょうか。

 

RPA 2.0時代の歪み

話せばいろいろあるのですが、例えばひとつ挙げると、RPA操作対象システムの課題です。

これは純粋にRPA製品の機能不足で、ある種のシステムをうまく操作できないケースもありますが、そうではなく、社内のルール一部のシステムをRPAで操作させないように縛るケースが散見されます。

このように、RPAの適用範囲を狭める理由はいろいろあるようです。私が聞く限りだと、障害が起きた時の影響範囲が広がってしまうとか、対象システムの変更をうまく周知できないからRPAが追従できないとか、そういったことのようです。

さて、このようなケースにおいて、当社はRPAの適用ルールを正しく、効果的に制定した…と胸を張る担当者がいるものでしょうか。私は寡聞にして、聞いたことがありません

それはそうですよね。RPAの適用範囲を狭めるということは、RPAの効果を抑え込むことになるわけですから。

また、巷では野良ロボットという言葉があるようですが、これも考えてみると変な言葉です。

RPAは世界的に導入されていて、大手銀行や保険、製造業、公的機関などの重要業務で使われています。

これらの自動化は野良でやっているのでしょうか

そんなわけないですよね(そんなことしてたら法律/規制にひっかかってしまう)。

 

歪みの原因は、?

dic.nicovideo.jp

目標を駆逐する!

どうしてこんな歪みが起きているのか。

以下は本当にあくまで個人の意見ですが、日本でのRPAはユーザーなら誰でも扱えてデスクトップ型かつ部門の予算(お小遣い)で買えるといったお手軽便利ツールの位置づけになっているのではないでしょうか。

RPAなんてヨドバシで買えるようなソフトだろ、って前に言われたな…

この位置づけだと、会社の仕組みというよりは個人の持ち物という印象が強いと思います。誰だって、重要な業務を担わせることには抵抗を覚えるでしょう。

ただ、もしこの仮説が正しかったとすると、日本のRPAは世界でいうRPAではない、ということになります。なぜなら、世界的にみると、世間一般にRPAというのはデスクトップで使える個人の便利ツールではないからです(そういったツールには、RPAではなく、ちゃんとRDAというカテゴリが割り当てられています。DはDesktopのD)。

私は別にデスクトップツールを否定する気持ちはありません。これはこれで良いツールで、適材適所で使えると思います。

日本の標準を世界に合わせなければいけない…とも思ってません。利益があれば、そうするべきですが、理由もなく合わせる必要はないと思います。ここは日本です。

ただ、もし、日本人・日本企業・日本社会がRPAを歪んだ形でとらえてしまっていて、そのことでRPAの効果を最大限に引き出せないのだとしたら、日本にとって不幸なことだな、と強く思います。

 

まとめ

珍しく技術的な話ではなく、業界の経緯とか、最近、思っていることを書いてみました。

もっとも、私はBlue Prismが好きなので、ちょっと偏った意見を書いてしまったかもしれません。
まぁ、一個人の意見ということで、軽く読み飛ばしていただけますと誠に幸いです。

最後に、RPA 3.0はどうなるのか…AIとの統合は、よく言われてますけど、、まだ先は長そうな気がします。。